質の良い睡眠をとるためにはデジタルデトックスをしよう!
皆さん、夜寝る前にスマホやパソコンを使うこと、ついついやってしまいませんか?
実は、そのちょっとした楽しい時間が翌朝の目覚めのスッキリ感を奪っているかもしれません。今回は、ブルーライトと睡眠の関係、そして夜のリラックスタイムを充実させるアイデアをご紹介できたらと思っています。
現代社会において、スマートフォンやパソコンは日常生活に欠かせないツールとなっています。しかし、就寝前のこれらのデバイスの使用は、睡眠の質に深刻な影響を及ぼすことが多くの研究で示されています。特に、これらのデバイスから発せられるブルーライトは、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑制し、寝つきを悪くする原因となります。本記事では、ブルーライトが睡眠に与える影響、そのメカニズム、そして睡眠の質を向上させるための具体的な対策について詳しく解説します。
ブルーライトとは何か?
そもそもブルーライトとは、波長が380nmから500nmの青色光を指し、可視光の中で最もエネルギーが強い光の一つです。太陽光にも含まれていますが、スマートフォン、パソコン、テレビなどのデジタルデバイスやLED照明からも多く放出されています。このブルーライトは、網膜に直接届くため、視覚的な影響だけでなく、生体リズムにも影響を及ぼすことが知られています。
ブルーライトが睡眠に与える影響
ブルーライトが睡眠に悪影響を及ぼす主な理由は、体内時計の調整と深く関係しています。人間の体内時計は約24時間の周期で動いており、これをサーカディアンリズム(概日リズム)と呼びます。このリズムは、光の刺激によってリセットされ、特に朝の太陽光に含まれるブルーライトが重要な役割を果たしています。
しかし、夜間にデジタルデバイスからブルーライトを浴びると、脳は「まだ昼間である」と誤認し、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑制します。メラトニンは、体温を下げて眠気を誘発する役割を持ち、その分泌が抑制されると、寝つきが悪くなり、睡眠の質が低下します。さらに、ブルーライトは覚醒度を高める効果もあり、これが重なることで、深い睡眠が得られにくくなります。
睡眠研究によってわかってきたこと
中国・上海の第二軍医大学が2020年に公開した研究では、就寝30分前からスマートフォンの使用を制限することで、睡眠の質が向上することが報告されています。この実験では、38人の学生を対象に、通常の生活を1週間送った後、19人ずつの2つのグループに分け、一方のグループには就寝30分前からスマートフォンの使用を禁止しました。その結果、スマートフォンの使用を制限したグループは、入眠までの時間が短縮され、総睡眠時間が延長され、主観的な睡眠の質も向上したと報告されています。
また、愛知教育大学の研究では、女子大学生を対象に、就寝前1時間の行動と睡眠の実態を調査し、就寝前のメディア利用が生体リズムおよび睡眠の質に与える影響を検討しています。この研究では、就寝前のメディア利用が睡眠の質を低下させる可能性が示唆されています。
ブルーライトの影響を軽減するための対策
睡眠の質を向上させるためには、就寝前のブルーライト曝露を減らすことが効果的です。以下に具体的な対策を紹介します。
- デジタルデバイスの使用制限:就寝前1〜2時間は、スマートフォンやパソコン、テレビの使用を控えるよう心掛けましょう。特に、ベッドに入ってからのスマートフォンの使用は避けるべきです。
- ブルーライトカットメガネの使用:どうしてもデジタルデバイスを使用しなければならない場合は、ブルーライトカットメガネを使用することで、目に入るブルーライトの量を減らすことができます。
- デバイスの設定調整:多くのデジタルデバイスには、ブルーライトを抑制する「ナイトモード」や「ブルーライトフィルター」機能が搭載されています。これらの機能を活用して、画面の色温度を暖色系に変更することで、ブルーライトの影響を軽減できます。
- 照明の見直し:就寝前の室内照明も、ブルーライトを多く含むLED照明から、暖色系の照明に切り替えることで、メラトニンの分泌を促進し、自然な眠気を誘発できます。
- リラックスする習慣の導入:就寝前に読書やストレッチ、瞑想などのリラックスできる活動を取り入れることで、心身を落ち着かせ、スムーズな入眠をサポートします。
デジタルデトックスのすすめ
寝る前の1〜2時間は、スマホやパソコンの使用を控える「デジタルデトックス」を取り入れてみましょう。最初は難しく感じるかもしれませんが、徐々に慣れてくると、朝の目覚めがスッキリし、日中の集中力も高まります。
まとめ
就寝前のスマートフォンやパソコンの使用は、ブルーライトの影響により、睡眠の質を低下させることが明らかになっています。良質な睡夜の過ごし方を少し工夫するだけで、睡眠の質は大きく向上します。ブルーライトを避け、リラックスできる習慣を取り入れることで、毎日の生活がより充実したものになると思われますのでぜひ、今日から試してみてくださいね!