企業分析のためのテンプレート
会社の業績や割安度を目安とするバリュー投資家にとって、その企業分析・財務分析をするには多大な労力を消費します。投資したいと考えた企業のことを調べる時に、ある程度標準化・テンプレート化しておくと分析作業が楽になり、他企業との比較がしやすくなります。
そうは言っても自分で書くのは面倒なもの。そんな時は証券会社の財務分析ツールをスクショして貼り付けてしまいましょう。GMOクリック証券は、高機能な財務分析ツールを無料で提供しています。口座開設さえしていれば誰でも使えるので使ってみてはいかがでしょうか。
私はこう言ったテンプレートはあまり作りません。基本永久に保有していたいなという銘柄を買うので、株価の乱高下などどうでもいいからです。それでも、こう言った基本を押さえておくことは、株で損しないうえで大事です。
企業分析のテンプレート
分析のテンプレート
四季報から会社概要を引っ張って、ざっと記入していきます。
いらないと思ったところは柔軟に削除しても大丈夫です。
【URL】
【決算】
【設立】
【上場市場】
【特色】
【連結事業】
【成長率】
【IPO】
【業種】
【仕入先】
【販売先】
【本社】
【従業員数】
投資判断
最終的には【買い】か【売り】か【保留】。これらを導くために分析していきます。
企業分析
企業分析は、3Cと呼ばれる「Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)」の3つを使うことでマーケティング環境を抜け漏れなく把握できます。
市場・顧客
企業の業績を上げるためには、成長市場で動くことが重要なため、市場の規模、伸び率を鑑みてこれから市場は拡大していくかどうかを分析します。その企業の顧客がどのような企業や人で、流行り廃りに影響されるのかを分析します。
競合
成長市場は必然的に競合企業も増えていきます。売れている商品は真似されるからです。売上規模や成長率、純利益など様々な角度から競合企業と比較していきます。
投資先詳細
最重要項目となります。ここに時間をかけて分析します。
経営者
マイクロソフトのビルゲイツであったり、Facebookのマーク・ザッカーバーグであったりと 「企業は人なり」と言いますが、成長していく企業と言うのはトップもまた優秀です。そこで、経営者の経歴や、自社の持ち株比率などから、どれだけ会社を成長させる意欲があるのかを分析します。
事業内容
どんな事業を行っているのか。経営を多角化しているのならば、リスク分散はどれほどしているのか。相乗効果がある事業展開をしているのかなど。
業績
過去5年程度の売上、営業利益、経常利益、当期純利益、配当金、EPSなどから総合的に判断します。純利益を見ることなどにより企業の体力、内部留保を推測できますが、基本的には増収増配するか否かで投資先を決定します。
競争優位性の確認
競合企業に勝っている点はどこか、そこを強化すればどのように発展するかを分析します。
事業運営上のリスク
仮に、災害が起きた場合などリスクに対してどれほど持ちこたえるのか、またはリスクそのものを分析します。
成長戦略
企業の発表している成長戦略の今後の実現可能性を分析します。
企業分析レポート
証券会社がだしている証券レポートがあれば確認しておきます。
社員・元社員の口コミ
カイシャの評判やOpenWork、転職会議を使って、社員や元社員の口コミを調べます。所詮顔もわからない匿名制なので信憑性は定かではありませんが、経営がホワイトなのかブラックなのかを判断する一助にはなります。気になった口コミをその年齢も含めてメモしておきましょう。
株価に影響を与える要因
株で儲けるには「安く買って高く売る」が基本になります。ならば、どの銘柄が高くなるのか?
これは「風が吹けば桶屋が儲かる」という慣用句のように、突拍子もないところが株価に影響を与える要因を想像します。そうすれば、他の同業者から一歩先を歩けます。
株価情報
基本的な株価の情報を記載します。
年月日時点
株価:
出来高:
予測EPS:
PER:倍
PSR:倍
時価総額:円
出来高が高いほど流動性があるので、デイトレードなどには最適になります。
需要と供給のバランス
信用買い残と信用売り残のバランスを見ておきます。仕手株かどうかの分析もします。仕手株とは、特定の投資家による急激な株価吊り上げや吊り下げが行われた銘柄で、上がる情報がなければ参入しないが吉です。
発行済み株式数:
浮動株数:
信用買い残:株
信用売り残:株
賃借倍率:倍
買いが多ければ株価は上がり、売りが多ければ株価は下がります。
売買計画を作成する
投資はロボットのように計画通りに進めると成功します。
エントリーポイント
〇〇〇〇〇円
1 利食いポイント
〇〇〇〇〇円、〇%上がったら利確しよう。
2 損切りポイント
〇〇〇〇〇円(投資可能額の1%、10%の株価の下落率など自分ルールを設定します。)
結局、お金持ちは損切りが上手い人がなれます。
株取引はいかに勝つかではなく、いかに負けないかが重要。
その後の進捗
学習も予習だけでなく復習も大事なのと同じように株取引も終わってからの情報も必要な技法になります。
売った後、何円下がっただとか、何円上がったなどチャートとあわせて記載しておきましょう。
株価推移
時点
株価:
出来高:
予測EPS:
PER:倍
PSR:倍
時価総額:
まとめ
株は情報を丁寧にまとめた人が稼げます。ちまちまとメモを取るなど勉強していきましょう。